東京都 世田谷のご葬儀、お葬式は 世田谷区創業約100年の葬儀社 有限会社曽根葬祭へ

葬列で用いた葬具

  • 葬具

    • 「東京風俗誌」平出鏗二郎1971(1901)下の巻(復刻版)原書房より
    • (い)棺桶(早桶)
    • (ろ)立棺
    • (は)寝棺
    • (に)寝棺を載せたる輦台(基督教式)
    • (ほ)輿(神葬式)
    • (へ)輿(仏教式)
    • (と)立棺を載せたる駕籠
    • (ち)天蓋附の立棺
    • (り)花附の立棺
    • (ぬ)御霊(死者の写真、遺髪、位牌等を納む)
    • (る)香炉台
    • (を)屋根位牌、及び並の位牌
    • (わ)龍頭附の六角燈籠(龍頭附の幡)
    • (よ)屋根附の高張挑(提)燈
    • (た)榊(神葬式)
    • (れ)造花
    • (そ)放鳥籠
    • (つ)龍頭附の天蓋
  • 1.松明(タイマツ)
    葬列の先頭に立ったのが松明で、サキダイマツ(先松明)と言われます。葬列は夜に行われたため、照明の役割をしたと言われていますが、単にそれだけではなく、墓火を焚くための大切なものだとの説もあります。また、火をつけない松明もありますが、これは箒の変形で、葬列の道を清める役割もあったと推測されています。
    2.箒(ホウキ)
    箒は出棺した後の式場を掃除し、清めるためにも用いますが、葬列にも加わりました。これは箒の役割が塵やゴミを掃き清めることから、目に見えない悪霊を祓うための呪具として用いられたものと推測されています。
    3.四本幡(シホンハタ)
    4本の幡(旗)をまとめて並べる場合と、柩の前に2本、後ろに2本と分けて並べる場合などがあります。幡には梵字(古代インドで使用された文字)を書いたり、「諸行無常」「是生滅法」「生滅々已」「寂滅為楽」などの偈文(仏教の教えを簡潔に述べた詩)を書いたりしました。元は柩の四方を囲んだとも、墓の四方に立てたとも言われます。墓を結界する(魔物が入ってこないように境界を区切る)と共に死者の滅罪に効果があると信じられたものです。
    4.天蓋(テンガイ)
    寺院には、僧侶の座る席の上に立派な天蓋がありますが、葬列で用いられたのはほとんどは布製や紙製で、わずかに木製もありました。天蓋は柩の上にかざし、死者の滅罪を願い、極楽往生することを願ったものと言われています。
    5.龍頭(タツガシラ)
    竹竿の先に龍の頭をかたどったものをつけたものです。龍の口の下に天蓋を下げたものや魂を入れる紙袋を下げたようなものもありました。死者の霊が荒ぶる魂であることを示したという解釈(五来重氏)と、死者の霊が龍のように昇天することを願ったとする解釈(藤井正雄氏)があります。
    6.六道(ロクドウ)
    六道篠竹に小ロウソクを6本立てたものを言います。中には8本あって2本は葬列に先行して辻に立てるところもありました。元は葬列の先頭の案内の灯明だったと思われます。しかし、死者は生前の行いによって六道のいずれかに行くとされ、たとえいずれに行っても六地蔵に助けてもらおうという地蔵信仰が六道ロウソクになったと思われます。今、祭壇の上部両側に6本の灯明が飾られるのは六道の名残です。
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